フラメンコギターとピアノのデュオでおすすめ曲は?

私の奥さんがクラシックピアノをやっておりまして、年に数回発表会に出るのです。

妻は、いちおう大学のピアノ科を出て、今も個人レッスンの出張講師みたいなことやってますんで、わりと上手です。発表会での出番は、いつも最後の方ですね。

で、私もおまけというか、ゴマメというか、フラメンコギターで出演させてもらっています。発表会は、ピアノか歌で出る人がほとんどなので、ギターは珍しがられるのです。

私の腕前が良かったのか、主催者の方から、次回は是非ご夫婦でアンサンブルを、といわれました。

うーむ。結婚生活5年目ですが、いちども合奏したことはありません。ジャンルが違うのですもの。

さて、ピアノとギターのデュオ、何を弾きましょう。

ギターとピアノのセッションは、相性が悪い

ピアノとギターって、意外と相性が悪いのですね。

エレキギターとキーボードの組み合わせとは、ちと違います。

決して、私と妻の相性が悪いというわけではありません。(いや、言い切る自信はないような。)

ジャズやロックで使うエレキギターだと、アンプに繋いで音量も大きくできるし、音を引き伸ばして、メロディラインを、いわゆる「ホーンライク」に鳴らせますので、弦楽器というより、管楽器の雰囲気でセッションできます。

同じ弦楽器でいえば、バイオリンみたいな感じにも弾くことができますね。

エレキギターとピアノはずいぶん特性が違うし、パートは、きっちり分けられます。

ジャズのセッションでは、エレクトリックのフルアコギターと生ピアノと生ベース(コントラバス)のトリオは、珍しくありません。

ギターとピアノはどちらも和音楽器

しかし、生ギターと生ピアノでは、どちらも和音楽器だし、音色もなんとなく似ているし、パートとしては同じ所なんですよね。

生ギターの一音の響きは、そんなに長く残らないし。フラメンコなら、なおさら。

ピアノにできなくて、クラシックギターでできることといえば、トレモロくらいじゃなかろうか。

音量の差が大きい

それに、生ギターは、音量で圧倒的にピアノに負けます。

リハーサルで、マイク無しでやりましたが、蓋(反響板)をオープンにしたグランドピアノの真横で弾くと、自分のギターの音がよくわからなくなるほどです。

どうしたってマイクが必要になります。

ギターとピアノデュオ用の楽譜

音量はマイクで拾ってもらうとして、さて、なんの曲にしようか? としばし悩みました。

ギターの存在感のある曲じゃないとデュオの意味がないです。

さらに、フラメンコギターとしての見せ場がないと、面白くないんで、それっぽいのを探しました。

私としては、ジャズの「スペイン」がかっちょいいな、と思ったんです。

あれなら、ラスゲアードでジャカジャカできる!

ジャカジャカやるのをマイクで拾ってもらえば、ピアノの音量にも、十分対抗できると思うのです。

しかし、YouTubeにあったトマティートと、ミシェル・カミロのすごい演奏を妻に見せると、「こんなん、ようせん。」と却下されました。

クラシックのリズムじゃないし、譜面がないと無理!と。(超絶技巧ですしね。)

>>スペイン トマティート

リベルタンゴ(ピアノ連弾用)

スペインは却下としても、まったくのクラシックだと、フラメンコギターで入っていくのが難しいなあと思ってたら、妻の見つけてきたのが、ピアソラの「リベルタンゴ」でした。

これ、なかなかいいですね。ちょっとジャズっぽい。タンゴダンスの曲ですね。

ヨーヨー・マがサントリーローヤルのCMで弾いていたのが有名です。

楽譜もありました。ピアノとギターのための楽譜ではなくて、ピアノ連弾のためのリベルタンゴの楽譜です。

山本京子さんの楽譜です。

連弾のかたっぽを、フラメンコギターで受け持つということにしたら、なんとなくうまくできそうでした。

ピアノの楽譜通りすることもなかろうと思って(というか、できない)、易しく編曲してみました。アドリブでもいいか、という程度のノリです。

どんな雰囲気でやろうかな、と思っていたら、これもトマティートとミシェル・カミロのコンビがやってるのを見つけました。

YouTubeで見れます。

>>リベルタンゴ トマティート

リベルタンゴ ギター二重奏用楽譜

リベルタンゴ、ギター二重奏用の楽譜もありました。

これをピアノ、ギターに振り分けることもできますね。

一応紹介しましたけど、クラシック畑のピアノの人は、融通がききにくいので、フラメンコの人が歩み寄るのが良いと思います。

アルベニス コルドバ

リベルタンゴは発表会でまあまあ好評でして、次回も是非、とおだてられて、次の年に選んだのが、アルベニスの「コルドバ」です。

スパニッシュですねー。

やっぱり、バロック調のクラシック等より、スペインっぽいのがやりやすいです。私は。

2回目なので、妻との相性もちょっとは良くなったと思います。

やっぱり、難しいんですよ。デュオは。

妻はクラシックを学んでいるので、自分が正統派、という自負を持っております。楽譜命です。

私は、最初ジャズから入ったので、オタマジャクシより、コード進行命でした。フラメンコを習い始めてからは、コードもあんまり意識しなくなって、コンパス命になりました。

多少リズムを外してもドレミの音程を優先して考える妻と、フレーズはデタラメでも、コンパスを外してはいけないと考えてしまうフラメンコな私。

なかなかの戦いがあるのです。

その第2戦が、「コルドバ」でした。

リベルタンゴはわりとアドリブで乗り切れる自由な曲だと思うのですが、コルドバは、きっちり構成が決まっております。

ゆったり始まって、掛け合いみたいに追い込んでいって、またゆったりして、最後、ラストスパートで、ピシッと決める!というかんじ。

なかなか苦労しましたよ。

>>ギターソロなら、ジョン・ウイリアムズの演奏が好きです。(コルドバ)

はじめはお互い、相手の出方を伺いながらだったのですが、ピアノの先生からのアドバイスが、「相手の音を聞くな。」でした。

相手の聞いていたら、どんどんスローになっていくから、お互い自分のペースでやれ!ということでした。そのアドバイスに従いましたら、たしかに、調子よく合うようになりましたね。

相手をよく聞け!というのが普通のアドバイスだと思うんですが、私達夫婦の場合、逆をいって、わりと上手くできたと思います。

一年に一つづつという感じですけど、デュオ演奏を通して、ちょっとづつ夫婦のコミュニケーションが深まっているんじゃないかというような気がしないでもないです。

壁といいますか、ハンディを乗り越えるといいますか、まあ、音楽は良いですね。

このごろは、子供がアニメの歌を歌う伴奏をしたりもしてます。音楽で家庭円満です。ありがたいことです。